毎朝ちょこっと見て、ちょこっとでも元気になって欲しい。そんな思いで始めました。

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内製化は地域おこしの基本

 

おはようございます。間瀬邦生です。

今日のお題は、仕事の「内製化」です。内製化は、地域から出ていくお金を減らし、地域の中でお金を循環させるという「里山資本主義」の基本理念です。


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外部委託が絶対にダメな理由

地域おこしにあたって、外部委託は絶対にしてはいけないと思っています。

例えば、特産品を地域外で作ってもらうとか。

中間に外部業者が入るとコストは高くなり、それは価格に反映せざるを得ません。価格が高くなれば消費者の手の届きにくい商品になり、売上は伸び悩みます。さらに、その反映させた割り増し分のお金は地域外に流れていってしまいます。

設備の問題などで外注するという決断は、最後の最後まで考えるべきです。安易な方に流れてはいけません。



当農園のサツマイモ苗の内製化

今月の重要業務として、来春に使用するサツマイモ育苗ハウスを建てます。

10月から始まる怒涛の収穫シーズンの前に終わらせておきたい仕事です。


ただ、このサツマイモ苗の自前調達(=内製化)は、かかる費用・手間を考えると収益を減らすことになりそうなのです。本当に推し進めるべきことなのか悩みました。

でも、損をしてでも「内製化」は進めるという結論に至りました。なぜなら、信念を通すことは、結果的に「損して得を取る」ことになると信じているからです。



内製化によるデメリット

『初期費用』

建設を予定しているハウスは、奥行24間(43.2m)ほど。

離農農家のハウスを解体して、資材が少々手に入ったので、半額くらいの費用で作れそうですが、それでも足りない資材で20万円ほどはかかりそうです。

一年のうち2か月くらいしか使わないハウスに20万円はちょっとキツイです。


『繁忙期の労働力不足』

育苗にかかる労働時間の増加です。

3月末~6月(育苗~苗切り~片付け)の労働時間の増加が、負担になりそうな予感です。

苗切りの時期は、同時に苗の移植の時期でもあります。人員が不足しがちな中、苗切り人員の確保に不安が残ります。



内製化によるメリット

『リスク分散』

第一に、現在購入しているところから購入できなくなったときに迅速に対応できます。

第二に、スケジュール管理が容易になります。購入している場合、納入先の都合により、自分の予定したときに苗が用意できない可能性が高いのです。


『農家プライド』

苗から作れる農場運営は、なんといっても「農家のプライド」です。

自負心の問題。農家仲間のコミュニティ内で、胸を張って生きていきたいです。



内製化による絶大なるメリット

『地域に残るお金』

今回のハウスで育てることのできる苗の量は金額にすると、だいたい15~20万円なので、その金額が地域外へ流出せず、私ないし従業員の懐に収まります。

地域にお金が残れば、そのお金で飲み食いができ、商品が買えます。これは町の活性化にとって大切なことです。

ここを貫き通すことが、当農園の信念です。



余談

前々から思っているのですが、どうにか燃料も内製化したいのです。

現代は何をするでも化石燃料が必要不可欠なものとなっています。でもその化石燃料をどうにかやめたいのです。

薪から燃料を作るなり、薪で走る農機・車があったら良いなと思っています。何しろ常陸大宮市は森の町だから。

太陽光発電でも、まあいいかな。


アラブの石油王をこれ以上儲けさせる必要はないでしょう。

汗水流して得たお金が、見ず知らずの中東のおっさんに流れていくのは、どうも承服しかねるものがあります。



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