海外生活(1)海外の生活で語学と同じくらい大事な3つのこと
おはようございます。間瀬邦生です。
振り返れば十年以上前、中国で生活をしていたときに感じたことを書こうと思います。
外国人である私は、現地人(中国人)にどう思われているかを気にしないわけにはいきませんでした。
謙虚な態度はもちろんですが、日本と中国の間には歴史問題を抱えており、政治的な話はなるべくしないようになりますし、思想信念などを話すときにも気を遣わねばなりません。
外国人がその国に受け入れられるためには、語学力が重要な要素であることは言うまでもありませんが、それ以外にも大切なことがあります。
今日はそのことを少々書かせていただきます。
エンジニアであったり経営者であったり、優れた技術力は語学力を凌駕します。通訳をつけるほどの価値があれば、言葉の壁は通訳が補ってくれるので、なんら苦労することはないでしょう。
通訳という+αの費用を負担してまであなたを必要としていて、その技術力がその国へ貢献しているということは、あなたはそこにいる価値のある人間という認識で良いのではないかと思うのです。
ある飲食店で、知人の一人は身振り手振りで料理を注文していました。鶏のモノマネをして鶏の料理が出されたときのことは今でも忘れません。
言葉が通じなくても何とかなるものだと気付かされました。料理を注文するくらいなら、絵を描くことでも伝わります。
言葉とは意思を伝える手段の一つに過ぎないと改めて思い知らされました。
『あなたにどうしても伝えたい!』
という意思は非常に大切です。
語学力の低さは、『伝えたい意思』で補えることがあります。
伝える意思は、この次に述べる『3.好意』にも繋がってきます。
好意とは、『国・民族』に対する好意であったり、『その人』に対する好意であったり、色々ではありますが、『すごく好きですよ』という気持ちが相手に伝わると、それだけで受け入れてもらえます。
私は中国の歴史に興味があり、中国人と話していて私の方が歴史に詳しいときすらあります。中国の歴史に詳しいという事実を相手が知ったとき、とても喜ばしい顔をしてくれます。これって、
『私はあなたの国が大好きです』
と伝わったことに等しいですよね。
私たち日本人同士でどういう人を好きになるかを考えてみると、日本語が上手い人を好きになるわけではないですよね。
それと同じで、相手を好きになるのって語学力のありなしではなく、やっぱり人柄です。
それは外国人だって同じことで、親しくなる条件とは言葉の上手い下手ではないということではないでしょうか。
留学では語学とともに『人に伝えることの大切さ』を学んだように思えます。