農家は人気職業か!?
おはようございます。
農業を他人におすすめはしないのですけれども、その良さをじわじわと理解しつつある間瀬邦生です。
本日はそんな農家という職業を分析します。
目次
1.特徴
2.最近の動向
3.農産品の生産過剰
4.農家の飽和
5.農家は人気職業か!?
・業界の平均年齢が高い
・自営業である
・労働時間に決まりはない。自由
・体を動かすので、健康
・自分で販路を見つけようと思うと、大変。だけど、楽しい
・一般的に所得は少ない
・きつい、汚い、給料安い、と言われる。実際にそのとおり
・自然災害の影響がけっこうきつい
・自分一人で働く農園だと孤独。寂しい
まあ、こんなところでしょう。
・就農人口は減っている
・就農人口は減っているが、1人あたりの耕地面積は増えている
・機械化・IT化が進んできている。自動運転トラクター、ドローンの農薬散布など
・農産品の価格は安い。だから農家の所得は少ない。一方で資材や肥料の価格は上がっている
・慢性的な人手不足。外国人実習生も多い
良し悪し両方あるといったところです。
日本の食料自給率は低いので、もっと高める必要がある。農家人口が減っていて、耕作放棄地も増えている。なんとかしなければいけない。だからもっと農家を増やさなければいけない。農業の一般的なイメージはそんなものでしょう。
でも私はそう思いません。
今年の梅雨の長雨では、不作により一部の野菜価格が高騰しました。一時的に幾つかの野菜が不足しましたが、代替野菜でなんとかなり、特に不自由はなかったように思えます。
つまり野菜の総量で考えると、不足ということはなく、むしろ余っていると言えます。
市場に出回らない規格外品も農家の元にたくさん残っています。もしこれら規格外品がすべて市場に出回ったとすると、確実に値崩れを起こします。値崩れを起こしてしまうくらい生産しているというのは、生産が過剰ということでしょう。
※ 小麦や大豆やトウモロコシ(飼料用)など輸入に頼らざるを得ない穀物を除いた作物の自給率は高い水準です。
農産品の生産過剰は、農家人口の過剰とも言えるでしょう。
ただ、年々、農家が減っているのは確かです。高齢になり引退すれば農家は減ります。一方で若い農家がまったく増えないということはなく、一定数の青年農業者は増えています。やる気に溢れた彼らの1人あたりの耕地面積は高齢者より確実に広いです。引退した小さい農家の農地を彼らが吸収しています。
農家人口は減っているとはいえ、1人あたりの耕地面積が増えている結果、生産量は変わらず、農産品が過剰になっている状態は変わっていないと推測します。
農家人口は多い。つまり、これから就農する人は、とても競争の激しい業界に飛び込むことになります。先輩農家は所得が少なくとも、全然休みがなくとも、まったく離農せず農業を続けています。
なぜ辞めないのか。それは農業の魅力に気付いてしまったからです。
汗をかくのは、気持ちいいということ。
食べ物を作っているのは、人の本能を満足させているということ。
栽培に失敗しても、その失敗の原因を考え、翌年に成功に向けて挑戦することの楽しみを知ってしまうこと。
そんな快感を知ってしまったら、辞めようとは思いません。
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