野菜の供給過剰
おはようございます。間瀬邦生です。
農業は儲からない。農家は貧しい。作っても作っても安く叩かれる。日本の農業は国際競争力がない。
一般的にそう言われています。
では、儲からない原因は何でしょうか?
儲からない商品の答えは実にシンプル、その商品は欲しがっている人が少なく、供給過剰になっているということ。
野菜は作りすぎているから儲からないのです。
農業だけに関わらず、買い手が欲しがっていないものを作っても余るだけ。市場に余っているものは高く売れず、農家に入ってくるお金は少なくなります。
現代人は料理をしません。料理をしなければ野菜は使いません。その一方で増えているのが加工品や調理食品。調理されたものを多く食べるようになっています。
農業って、やる気さえあれば誰でもできてしまうんですよね。
就農開始するときには国から補助金も出るので、最初のうちは赤字でも農業を続けられてしまいます。
「野菜を作り続けていれば、知名度も上がりいつか儲かるようになる」と思いつつ、何年もギリギリの生活水準で倒産せずにやれてしまうのが農業です。根性論と希望的観測で普通に野菜を作り続け、その先の加工品までは考える人は多くありません。
似たような業界で飲食業界があります。
飲食店も誰でも簡単に開業できてしまうから、すぐに廃業する。
参入障壁が低い業界は、簡単に参入できるけれども、多くの店舗で経営は困窮。ライバルが多いので仕方がありません。供給過剰ってことですね。
スローライフとかではなく、農業でしっかりと儲けたいという人は需要と供給を見定めて経営を行う必要があります。
①有機無農薬栽培などこだわった作り方で良い野菜を作る。
②誰も作ってない野菜を作る。
③加工して売る。
①~③どれにしても需要が供給を上回っていること。農業界に飛び込むなら「普通の野菜は作らない」と決めてから参入するべきです。
もしくは機械化・大規模化を進めて、ひたすら安価大量生産。これには初期の資金力が相当必要ですが。
みんな気付いていることだけれども、ほとんどの人が中途半端な農業をやってしまう。
分かっていてもできない。かくいう私もどれだけ稼げているかというと、まだ実績を出せていないのが現状です。