商品開発のときに思うこと2「定番とちょっとだけ違うが良い」
おはようございます。間瀬邦生です。
前回に引き続き、商品開発のときに思ったこと、第2段。
結論を言うと、「売れる商品は、定番のものと少しだけ変えるのが鉄則」を改めて痛感したということなのです。
このたび、加工食品を試作した感触ですが、一般的ではない商品を美味しく作ろうとしても、うまくできません。
知識もノウハウもない中での、完全オリジナル商品を完成させるのは至難の業。
せいぜい定番商品の真似をするのが精一杯。
味覚は幼少期の食事に左右されるとよく聞きますが、確かに大人になってもその嗜好は変わりにくいもの。北国の濃い味付けが好きな人が、急に薄い味付けを好きになるという話はあまり聞きません。
戦後、日本を占領したアメリカが、配給・給食で日本人(特に子ども)の舌にパンの味を覚えさせたのはたいしたものだと感心します。
その甲斐もあり、日本人はパンが大好き。アメリカ産の小麦も大量に輸入しています。
今までにないものを作り初回は購入してもらえても、その味に慣れてもらうのは難しく、先の長い話になるでしょう。
だから、定番商品からちょっとだけ変えるだけで良いのです。
味をちょっとだけ変える。味が定番商品そのものでいいけど、ちょっとだけ製法やネーミングにこだわる。
その程度が良い。むしろ、その程度で良い。
最近読んだ宮城谷昌光氏の「湖底の城」にこんな一文がありました。
「斉に移住した范蠡は数年でおおきな財を築いた。奇術を用いたわけではない。理に理を積んでゆくと奇術にみえるときがある」
成功の秘訣は、理論・理屈の積み重ねということなのでしょう。誰も考えつかない新発明をする必要はないのです。
ちょっと味を変える。ちょっと健康志向にする。地道に情報発信・営業活動をする。やるべきこと1つ1つを積み重ねて。
その点を忘れずに日々精進します。