商品開発のときに思うこと1「物語と哲学」
おはようございます。間瀬邦生です。
商品を物語(ストーリー)で売る時代になっていますが、ストーリーと作っている人の哲学は密接なもの。
食品で言うと、100年続いた老舗の味とか、環境に配慮した○○とか。食品添加物を使っていない○○とか。
大手の作る商品はそうでないにしても、中小企業や個人が作るものだと、その人の生き方そのものであることもしばしば。
その哲学には、人を惹きつける何かが必要なわけで、ちゃらんぽらんな哲学では、その商品の魅力にならないわけです。
私が扱う商品は、田舎の農産品の個人事業レベルのものなので、商品は哲学にどっぷり浸かってしまっています。むしろ哲学に浸かっていないと、売れないと思っています。
なぜなら、大手企業が良質かつ安価大量生産を実現してしまっているので、そういったものを好む客層の心を捉えることができないからです。
大手企業にない、突出した商品哲学を欲しているお客様に向けの商品を作らなければいけません。
食品添加物を使わない商品を作る人は、オーガニック思想を少なからず持っていたりします。
有機無農薬栽培農家は、同じようにオーガニック思想を少なからず持っていたりします。
私はどうかというと、食品添加物を使いたくない派(とはいえ自分が食べる際、食品添加物を使った食品を敬遠して食べないということもないレベル)です。その作るストーリーには、
「自然食品=良いもの、食品添加物=悪いもの」
の構図を出さざるを得ません。
「自然食品は体に優しいよ。お子様には自然の甘さを」
というフレーズを使ってしまいます。
でもそんなとき、ふと思うことがあるんです。
食品添加物は毒性があるから悪という話なのでしょうけども、その毒性に耐えられる人類も当然いるわけですよね。
食品添加物だらけの食品ばかりを食べても、健康に長生きできる人もきっといます。
そういう人にとっては食品添加物だらけの安い商品を食べて暮らした方が、他のことにお金を使えることになります。
その人にとっての良い食品とは食品添加物の含まれている食品なんです。
食品添加物に耐えられる、現代社会に適応した人類。安い食品で、高いパフォーマンスを発揮できるハイブリッド。
だいぶ話がズレてしまいましたが、ズレたまま話を締めくくります。
人類の存亡は2つの道があり、食品に合わせて人類の遺伝子の進化が1つの道。もう1つは、昔ながらの食品に戻す。
地球温暖化も似たようなもので、人類が気候に適応する道と、昔の気候に戻す道。
「地球温暖化=悪」だから元の地球に戻そうの立場は、温暖化した地球に人類が適応できるのであれば、温暖化は悪ではなくなります。
人類が適応するか、環境を戻すか。
社会はどっちの道に進もうとしているのか?
ひとまず、私は食料が自給できて、温暖化の影響の少ない田舎に拠点を置いておこうと思います。
という商品開発とはまったく関係のない締めで、今日はおしまいです。