その仕事は「つなぐ」なのか、「中間搾取・中間のムダ」なのか
おはようございます。間瀬邦生です。
「つなぐ」とは間に立つこと。それはときとして「中間搾取・中間のムダ」になりかねません。
「つなぐ」は地域おこしでもよく使われる言葉です。その本当の意味を考察します。
本題の前に、私が過去にいたIT業界の実例を少々。
プログラマーの外注派遣では、間に数社を挟むことが多く、契約金額にしてそれぞれ1割くらいは中抜きされます。
1か月80万円でプログラマーを外注すると、最初の業者は70万円くらいで別の業者から集めます。さらにその下は60万円くらいで集めます。
間に2社入ると20万円を中抜きされた状態でプログラマーが派遣されてくる構図です。
それは、中間搾取と言われても仕方ないものに思えます。
建設業界でも大手ゼネコン、一次受け、二次受け、細かく言えばさらに下に日雇いバイトがいます。そんな話を聞くと、きっとIT業界と似たような構造なのでしょう。
私は存在価値のない中間業者の搾取には、断固反対します。
中間業者のムダを踏まえた上で、「つなぐ仕事」について考えてみましょう。
何事も、最初は間に立つ人が必要なことは多いでしょう。
話が進んだ後も間に立つ人の存在の意味があれば、その間に立つ人は「つないでいる」役目を果たしていると思います。
でも、不要な存在であれば、それは薄っぺらい「つなぐ」であって、ただの「紹介」だったということでしょう。
2者の間に立つくらいの「つなぐ」は、「線」に過ぎません。
「紹介」を終えたときは、速やか身を引きましょう。
地位・身分によって「命令」することは、決して「つなぐ」ではありません。
「つなぐ風」に見せて、自分にできないことを他人に丸投げし、その成果を自分のものにすることは「つなぐ」ではありません。
地域おこしで言うところの本当の「つなぐ」とは、「網」を作ること。幾つもの糸を編んで網のように仕上げるものと考えます。
A・B・C・D・Eの5つくらいの人・事柄を結ぶためにZという人がどうしても必要。結んだものをさらに価値の高いものに仕上げられてこそ、本当の「つなぐ」。
すべての人の間にムダは存在しません。
※ 地域おこしで重要視される「つなぐ」スキル。
個人スキルの低い地域おこし協力隊は「つないでいる風の仕事」をして、「誰にでもできる作業指示を出しているだけ」という不満話を耳にしたので、このたび、ここに一筆投稿しました。