愚痴と不満を聞き分けるべし!
全ての要望に応えるべく東奔西走、優先度の低い要望は後回しにもしますが、出来る限り要望に応えたいと思うのは誰もが思うことですよね。
限りある時間で要望に応えるためには取捨選択をする必要もあり、そんなときは内容を選別する技術が必要になってきます。
というところで、今回はその『顧客のクレーム』について考えたところ、二種類あります。
一つは愚痴、もう一つは不満で、それぞれ扱いが異なります。
どのように扱うかというと、
『愚痴は聞くだけでよく、不満は対応しなければならない』
愚痴に関しては同意を求めているだけで、不満を自分以外の人にも理解してもらうということが重要です。そういう類の話のときは、こうしたら良いとか具体的なことを言う必要はなく、むしろ、
『そうですよね~』
と相槌を打っているだけで相手は満足してくれます。
年をとるごとに愚痴っぽくなるとも言いますし、ちょっとした不満でもそういう話は面白いもので、ついつい大袈裟に言ってしまうものですよね。
そんな愚痴を真に受けて本気で取り組んでも、相手から見れば、
『おいおい、そこまでしなくていいよ』
ということにもなりかねません。
一方で、不満に関しては、具体的な施策が必要になることは言うまでもありません。
言葉の本質を掴むのはとても難しいことです。
つい最近のテレビ番組でもとある企業のクレーム対策会議が取り上げられていましたが、同じ内容を言っていても、口調によって愚痴程度のものであったり、心から不満に思っていることであったりするのですよね。
そして顧客の実声を聞くことで、より現実的な問題として捉える意識も芽生えるそうです。
そういった理由から、その企業のクレーム対策会議では、クレームの内容を文書で読むのではなく、顧客からの電話の録音をそのまま流すそうです。
質の高い会議だと思いました。
意見を聞いたときには、ちょっと冷静になって、愚痴なのか不満なのかを考えてみよう。
問題を整理する大切さを実感した今日この頃でした。