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部下の技量(2)上司を導く部下『雰囲気をあわせる』

 

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おはようございます。間瀬邦生です。

みなさんは自分の生活をとりまく『雰囲気』というものを考えたことがありますか?


生活の中で感じる雰囲気は、人の幸福度に大きく作用します。

明るいチーム、厳粛な会社、おおらかな国民性、といったもので、居心地の良い雰囲気の中にいれば幸せであり、その逆は苦痛です。


さて、その雰囲気はいったいどのように作られていくのか?

身の回りの事例で考察してみたところ、たいていはコミュニティの中心人物が放っていることが分かってきます。企業でいうと会社の経営に強い影響力を持った地位にいる人物です。

上司が物静かな人だと、部下は大騒ぎすることに気兼ねしてしまいます。

上司が活気溢れる人物だと、部下はそれについていくのに疲れてしまいます。

誰しも自分に合った雰囲気のコミュニティにいたいと思うもので、人が集まる場においては、自分の雰囲気がどれだけ出せるかどうかの勢力争いが起こります。それは上司や部下、同僚同士、どんな関係でも起こる勢力争いです。


そんな中、誰とも波風立てることなく相手の雰囲気に合わせられる人、相手の雰囲気を壊すことなく、その雰囲気を許容できる人がいますよね。

私は、そんな人物に古の聖人の気風を感じずにはいられません。

『社会の平和というのは、こういった人たちが支えているのだな』

と、しみじみ思うのです。

どんな高い地位にいる人だろうと、どんなに素晴らしい技術を持っている人だろうと、周りとの争いが絶えないようであれば、いきつく先は破滅の道しかないのではないでしょうか。

逆に地位が低くても、素晴らしい技術がなくとも、常に周りと調和していれば、その先には平和の道が広がっているのではないでしょうか。


老子が「善行無轍迹(善く行くものは轍迹なし)」という言葉を残しています。

「すぐれた進み方というものは車の轍や足跡を残さない」という意味で、つまり、何か立派なことを成し遂げたとしても自分の功績を主張するようなことはしない。ということです。

不器量な上司がいて陰で部下が上司に合わせている。その恩恵を受けている上司自身は気付いていない。

そう感じたとき、この言葉を思い出さずにはいられません。



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