農家と新型コロナウイルス
おはようございます。間瀬邦生です。
久しぶりに時事に関する記事を書きます。
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言真っ只中ですね。各種産業に影響が出ている中、それは農家も然りです。
農家の現状について、知り合いの農家から聞いた内容に基づき(私も含めて)、お伝えします。
そもそも周囲に人がいませんので、ウイルスに感染しようがありません。
外出自粛という言葉はいまいちピンと来ず、外で畑仕事をしていても半径30メートルくらいは誰もいません。
鶏の世話もするし、畑も耕しますし、種も播くし、収穫もします。
ちなみに、4月30日時点で、当市の感染者は0名です。
国産牛が売れないという報道をよく見かけるので、多くの人がご存知かと思いますが、高級な食材は売れません。
高級食材を扱っている農家の経営は厳しいようです。
例えば果物や花農家です。
「農家」という業種や、作っている「作物の種類」で、売上への影響を判断することはできません。
大きな要因は何かと言うと、それは「出荷先」です。
観光客向けの道の駅出荷と、飲食店向けは全滅です。
一方で、個人宅配と市場出荷は無事です。
市場出荷の野菜は、最終的に都心のスーパーなどで販売されますので、むしろ売上は上がっているかもしれません。
野菜を収穫するのは、種を播いてから三か月後。三か月後に飲食店は再開するのか。再開してもお客さんは戻ってくるのか。そこを考えながら、今、種を播く。
飲食店向け農家は、悩ましい農業経営を強いられています。
効率的な経営をしようと考えると、一つの作物だけを作る単一作物経営なります。
利益を最大限に上げようと考えると、利益率の高い販路ばかり増やそうと考えがちです。
そんな中、今回の新型コロナウイルス。
私個人としては、作物や販路だけでなく、農家という職業そのものも保険をかけておいた方が良いのではないかと思ったりもしています。
私で言うと、農業をやりつつ、食品加工もやる。さらにはもう一つくらい新しい業界に進出するも良し。
知人には、農業をやりつつ、イノシシを獲りつつ、大工並みの腕前で家を修繕できる人もいます。
小規模農家は個人事業主ばかり。会社員ではないので、副業・兼業というのも十分ありでしょう。
昔の人は、自分で何でもできたといいます。
今の社会は、効率化を求めるあまり、専門化が進み過ぎたのかもしれません。