道の駅の野菜を考察する
おはようございます。間瀬邦生です。
道の駅に置いてある野菜、その仕入れ先には違いがあり、それぞれJA(農協)から仕入れているもの、「○○さん」という個人名表記で地元農家が生産したもの、地元産でも専業農家であったり兼業農家であったり。
今日はその違いを考察してみます。
1.地場産が少ない道の駅は潰れる
2.立地条件の良い道の駅の商品は高価になる
3.専業農家vs兼業農家
道の駅は多くの野菜を店頭に並べたいという思いから、その地域で生産されていない野菜をJAから仕入れることがあります。埼玉県の道の駅なのに、群馬県産と書いてある野菜などのことです。
地域で生産している作物であるにも関わらず、安定供給・安価という理由でJAから仕入れることもあります。
別の地域の野菜の方が品質や安定供給という面で優っている点もあるでしょうが、行き過ぎたJA頼みは地元農家の信頼を失います。そうなると、地元農家は道の駅に出荷しなくなり、商品力の低下を招きます。
商品力が低下した道の駅は、経営が成り立たなくなります。
地場産を多く扱っている道の駅は地域一丸となって経営していることでしょう。そんな道の駅でのご購入をお勧めします。
有名な観光地の通り道などに立地し、通行量が多い場所の道の駅の野菜は、おそらく高価になるでしょう。
訪れる客の人数が多ければ、販売量は当然伸び、売れると分かれば、生産者は価格を高くしたり、品質が不十分な商品を並べたりすることもあるでしょう。
これは需要と供給のバランスの関係で仕方のないこと。
もちろん、立地も良く、品質も良い道の駅も存在します。
道の駅だから必ずしも良品ではないということを念頭に置きつつ、立地の良い道の駅の場合は少々商品を見る目を鋭くし、しっかりと品質で勝負している道の駅でのご購入をお勧めします。
道の駅は、大きな農家も小さな農家も、専業農家も兼業農家も自由に出荷できる場所。
同じ野菜に見えても、その野菜の背景は様々です。
専業農家は農業だけで生計を立てているわけですから、より高い価格をつけようとします。
一方で兼業農家は農業以外の収入もあるため、農業収入を気にせず、安い価格をつける人もいます。
価格の面で客が喜ぶ野菜は、プロの野菜ではなくアマチュアの野菜であることもしばしば。
道の駅の野菜価格の上昇を抑えているのは年金暮らしの兼業農家のおかげであったり、専業農家の所得を抑制しているのは兼業農家のせいであったり、この問題はなかなか難しいところ。
旅行の合間に人々に急速と安らぎを提供し、買い物の楽しみもある道の駅。
その華やかさの裏には幾つもの物語があるようです。