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地域おこし協力隊の我慢のしどころ、先に動いたら負ける

 

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おはようございます。間瀬邦生です。

地域おこし協力隊に限ったことではないのですが、地域おこしをされている人に是非読んで欲しいので、このようなタイトルにしました。


人を巻き込んで何かを成し遂げなければならない場合、やる気には個人差がありまして、自分のやる気だけが突出するようですと空回りしてうまくはいかず、おおよその足並みを揃えなければなりません。


地域住民の地域おこしに対する考えを3種類に分けてみます

1.関心(≒やる気)がない

2.関心はあるが大きな成果は求めていない

3.関心があり大きな成果も求めている



1.関心(≒やる気)がない

地域おこしは大変です。どんなに政府や自治体が地域おこしを叫んでいても、全ての地域で地域おこしをするのは難しいことです。簡単にできることであれば、これだけ騒がれることもなく、難しいからこそ話題になります。

そもそも人口減少の流れに逆らうことは自然の摂理に反する気もします。

このような人たちは地域おこしに積極的ではありません。

関心がないのは悪いことではなく、選択肢の一つです。

※関連記事:地域おこしの定義や役目が曖昧だから、どう行動するか難しい


2.関心はあるが大きな成果は求めていない

地域おこしは大義の御旗とでもいいましょうか。目標に向けて活動することは、地域の団結力の強化に繋がります。

地域のお祭りなどはその良い例です。お祭り当日を楽しむという目的もありますが、目的の達成に向かって地域の人々が意見を出し合うという場が、人々の結束を高めています。

お祭りに外部から何人の人を呼べたとか、いくらの収益が上がったとかは二の次でしかなく、そこで得られた一体感が大きな価値なのです。

2のケースの地域おこしに対する考え方も、このようなお祭りに近いものと思われます。


3.関心があり大きな成果も求める

強い意志で地域再生を望む人たちです。

自分にも厳しい分、他人にも厳しい要求を望むこともあるかもしれません。地域の存続を望むという選択をした者には辛い道のりが待っています。

個人の精神的な充足だけでなく、移住者を何人呼び込んだとか金額的にいくらの経済効果を生んだとかいう数値的な成果を求めます。

この水準で地域おこしを実施できている地域というのは多くないと思われます。


温度差のギャップを見極める

永続的な地域の繁栄を目指すためには『3』の考え方で地域おこしを推進しなければなりません。

しかし1や2の人の心が一朝一夕で3に変わることはなく、時間をかけて熟成させることが必要になるでしょう。

そんな中で、我慢しきれずに無理に3の強烈な考えを主張してしまうと、

『よそ者がなにを勝手なことを言っているんだ』

というように地域の不興を買い、それまで信頼を築き上げていたとしても、その苦労は水泡に帰します。


本当に『3.関心があり大きな成果も求める』地域を目指すのであれば、3の発言は地域の側から出てくるのをじっと待つことも必要で、この我慢比べはまさに、先に動いた方が負けるという勝負の世界を彷彿とさせます。


剣道には後の先を取るという言葉もありますが、まさにそのとおりで、まずは地域住民の意思が3になること。地域おこしは地域住民の意思が最優先であり、その意思と異なる活動はできません。

もし『3』を望むなら、ひたすら待つという動かない戦いを強いられることも覚悟しておくべきでしょう。



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