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千代の富士の訃報。人の死はそれまで築き上げたものが消滅すること

 

20160810_2おはようございます。間瀬邦生です。

私はドライな性格といいますか、感情のブレが少ないといいますか、勝負事でも勝敗如何で喜びや悔しさをそれほど表に現しません。

それは人の死に関しても例外でなく、自分は普通と違うのか、感情が欠落しているのか、と自問自答した時期もありました。


さて、千代の富士は、幼き日の私にとっては無敵の人であり、いつまでも勝ち続ける人だと思っていたので、そんな人が引退したときに受けた衝撃の大きさは今でも記憶に残っています。そして今回の訃報です。


悲しさも当然ありますが、人類の宝が失われたという喪失感を強く抱いていることに気付きました。


スポーツ選手であれ、学者であれ、その人生で蓄積されてきた経験は、若者には得られることのできない貴重なものです。

歳を取れば取るほどに蓄積されていく経験はかけがいのないもので、その経験の重みを自覚してからというもの、死はその貴重なものを一瞬にして無にしてしまうという大きな出来事という認識を持ちました。

皆が死に対してどういった理由で涙を流すのか分からなかった私も、自分なりの死への涙を手に入れることができました。

それは、長い人生をとおして築き上げた優秀な『人材』という傑作が失われるという悲しさでした。


積み重ねてきた積み木が崩れ落ちていく寂寥感。

技能・知識・人格を磨くために長い時間を費やした結果が『人』という芸術作品であり、それが消えてなくなることには、深く胸を打つものがあります。

テレビの報道で著名人の死に対して『人類の損失』とコメントする人がたまにいますが、その人たちの気持ちが分かった気がしました。



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