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就農して4年間の軌跡(1)農業『今年は3つの失敗』

 

おはようございます。間瀬邦生です。

今年で農家4年目を迎えました。順調に耕地面積を増やすことができ、約2町の作付け計画でスタートしました。

過去最大の面積ということで意気揚々としていたでしょう、当初は…。

今年は色々と失敗した一年だったのですが、それも含めて農家1年目から順を追って振り返ってみようと思います。



目次

1.1年目『社会人1年目の22歳の頃のように緊張』

2.2年目『機械化(投資)の実施』

3.3年目『余裕と自信』

4.4年目の今年『3つの失敗』

5.5年目に向けて『初心』



1.1年目『社会人1年目の22歳の頃のように緊張』

地方暮らし4年目の38歳、脱サラ就農し、未経験の専業農家がスタートしました。

サツマイモの耕地面積は5反(50a)ほど。

昨年までは所属している組織からお給料をもらっていたのが、今年から自分の商品を売ってお金を頂くという形に収入のしくみが大変化します。

商品が売れなければ、お金は入ってきません。買ってくれるお客さまに私は生かされている、と深く感じた一年でした。

1年目は、農家としても、個人事業主としても、初めてのことばかりの連続で、心身ともに疲れきっていたと思います。疲れた分だけ身につくものは多かったとも言えます。



2.2年目『機械化(投資)の実施』

1年目に一連の作業を経験したことで、どの作業を優先的に機械化(投資)したら良いかを把握でき、それを実践した一年でした。

サツマイモの耕地面積は8反(80a)ほど。昨年の1.6倍です。

干しいもの生産も、380kg(1年目) → 555kg(2年目)と、こちらも約1.5倍の生産を出せました。


また、翌年のサツマイモ苗を自農園で栽培する決断をしました。翌年のための種芋を作り始めます。内製化により利益率を上げるためです。



3.3年目『余裕と自信』

経験を積んだことと機械化により、作業に余裕が生まれてきたように思えます。耕地面積の拡大路線を取ります。

サツマイモの耕地面積は12反(120a)ほど。昨年の1.5倍です。

前々から水稲も4.6反(46a)作っていたのですが、2倍の9.2反(92a)へ増やします。


サツマイモ苗の育苗用のビニールハウスを1棟新設し、育苗をスタートします。大成功とはいきませんでしたが、翌年に繋がる確かな手ごたえで育苗を終えることができました。


社会人になりたての頃、「どんなに辛くても何とか3年間続けることが重要」と言われたのを思い出します。3年間続けられたことは大きな自信に繋がりました。



4.4年目の今年『3つの失敗』

自信をつけた今年、そこに落とし穴が待っていました。大きな失敗を3つ犯してしまったのです。

3年目の拡大路線を引き継ぎ、サツマイモの耕地面積は20反(200a)ほどの予定でした。


① 基腐病

基腐病とは、糸状菌によって引きこされる病害で、サツマイモに深刻な被害をもたらす病気です。九州地方での被害は深刻で、国を挙げて対策を練っている病気と言っても過言ではありません。

育苗ハウスで、その病気が発生してしまいました。

県の指導により、当初の予定していた畑の半数が使えなくなります。


② 粘土質の土壌

栽培面積の拡大にあたり、新しい畑を借りました。それがサツマイモに合わない粘土質の土壌。機械に土が詰まってしまったり、できるイモの形状が悪かったり。赤字の畑になってしまいました。


③ つるボケ

サツマイモは、肥料を与えすぎると、地上部のつるだけ育ち、地下部のイモがまったく肥大しない「つるボケ」という現象が起きます。

基腐病の発生により苗の入手が大幅に遅れた今年は、1か月ほど遅く苗を移植しました。生育期間が遅いのを考慮し、肥料を多めに与えたところ、逆効果でイモがまったく肥大しないつるボケに。

これはプロとしてはとても恥ずかしい失態。サツマイモのつるボケはまさに素人レベルです。


という大きな失敗を3つ。

でも、前向きに捉えれば良い勉強・経験でした。



5.5年目に向けて『初心』

農業は、今後の事業構想の土台です。

体験を提供するためにも、自分の農園に余裕がなければいけません。

加工食品に進出するためにも、自分の農園で良い農産物を生産する必要があります。

農地を丁寧に管理をすることが、地域の方々の信頼にも繋がります。

収入源としても農業の占める割合は大きく、自分の生活を支える上でも大切な仕事です。


基礎を疎かにしてはいけませんよね。来年は耕地面積の拡大路線をちょっとやめて、丁寧に畑と向き合おうと思っています。



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