他と差をつける地域おこし(1)『あなたの夢が叶う場所』
おはようございます。間瀬邦生です。
タイトルに(1)と付いていますが、(2)があると決まっているわけではありません。アイデアが次も出るようにと期待を込めての(1)です。
今日は、地域おこしについて最近思っていることと合わせて、私の地域おこしの目指す方向についての考察をご紹介します。
1.日本全国数多の自治体全体で見ると、絶望しかない地域おこし
2.幾つかの恵まれた自治体には、明るい未来の地域おこし
3.他と差をつける地域おこし『あなたの夢が叶う場所』
4.経済的幸福に対抗できる価値は、夢を実現する幸福
冷静に地域おこしの未来を考えると、悲観的にならざるを得ません。
地域おこしというものは、少ないパイの取り合い、少ない移住希望者の取り合いです。
地方への移住希望者がどれだけいるのでしょうか。1000人中1人か2人か、それくらい少ない人たちを迎え入れるレースを自治体間で競い合っているようなもの。
東京からの移住者は群馬と栃木と茨城とで奪い合うことになりますし、仮に茨城に決めてもらったあとは、茨城県内の市町村間での奪い合いになります。
最終的に奪い合いに勝ったとしても、減少する人口を補うには到底足りません。最初から負けが決まっている競争をしているのです。
以上「人の数」という視点の地域おこし考察の1つ見方です。
地方と言っても一様でありません。色々な地方があります。
仮に都市の景観を占める割合を、『人工10、自然0』のような比率とします。
地方レベル2は、『人工8、自然2』。東京から50キロ圏内くらい?
地方レベル5は、『人工5、自然5』。東京から100キロ圏内くらい?
地方レベル8は、『人工2、自然8』。東京から150キロ圏内くらい?
地方レベル9は、『人工1、自然9』。とにかく奥地。
コロナ禍で地方移住者が増えていると聞いていますが、その増えている人たちの希望する地方とは、地方レベル2~5あたりなのだそうです。
リモートワークをしつつも東京に月数回は行く必要があるため、東京に近い場所を選びます。本当に人口減少が深刻になっている田舎を目指す人は少ないままです。
地方レベル6以上の地域は相変わらずの負け組なのです。
地方レベル6以上の地域にいる私としては、この負け試合に勝機を見出す方法を考えて、頭を悩ますわけです。
(考えるのを楽しんでいるので、悩むという言葉を使ってはいけないのかもしれません)
東京に通うには遠いし、近くに仕事はありません。まさに八方塞がり。地方レベル2~5に住みたいと思っている人に来てもらおうと思っても、それはそもそも無理な話。
では、地方レベル6以上に適した地域おこしの形とはどういうものなのか。
そして考え抜いた結果が『あなたの夢が叶う場所』
なんか、どこかのテーマパークのキャッチコピーで見かけたような気もしますが。
『夢が叶う』って詐欺のような話ですよね。うまい話には大抵裏がありますから。
『夢が叶う』と文字にしてみてまったく現実味がないように思えてならないのですが、やっぱりこの言葉が地方レベル6以上の町には必要な要素なのです。
仕事のない田舎に雇用を生むとか、雇用を生むために起業して大企業を作るとか、それらの発想は地方の良さである田舎を捨てて都市を目指すことに近いんです。都市社会への追従でしかないのではないかと思うのです。
もちろんそういう雇用の安定した田舎を求める人もいると思います。地域おこしの方向性として間違いではありません。私自身今までそれを目指して進んできて、これからも変える気はありません。
ただ、もっと多様な人を呼び込むには何が必要かを考えたとき、その答えは「この町に来ると自分のやりたいことができそう。叶いそう。そんな期待が持てる町」だと思いました。
飲食店をやりたい人、ケーキ屋さんをやりたい人、有機農業をやりたい人、林業をやりたい人、それぞれが夢を叶えられて暮らしていけるような町にしたいと思いました。
田舎で良質な素材を使った品質の高いケーキ屋さんを始めてもすぐ廃業してしまう可能性は高いです。どんなに良いケーキを作れたとしても、買ってくれるお客さんがいないのですから。
でもそこを叶えられる町にしたい。
日本の林業は死に体も同然であり、木なんて二束三文。まったく売れません。持てば持つほど、管理費と固定資産税でお金は取られていきます。でも木の良さを感じている人は多くいます。
そんな木で暮らしていきたい人の夢を叶えられる町にしたい。
精一杯、移住者希望者の夢を叶える町にしたい。一家が暮らしていける経営状態まではサポートしてあげたい。そんな全力サポートのできる組織が存在する町。
それが他と差をつける地域おこしの1つの答えだと思うのです。
思っているだけではなく、実現に向かって思いを実行に移して、実現・実証していきたいと思います。
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